ねこやまローカボ日誌

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中学受験ブログ26 生徒達の自尊心に触れない、難しいお説教のやり方

生徒達の自尊心に触れない、難しいお説教のやり方

 

優劣をつけずに、説教する。

 

生徒達の意見が交錯する時、大きなケンカに発展する。

そしてその仲裁には、繊細な配慮が必要となる。

 

生徒達が必死で守る、塾内での地位

私は彼らの命綱を、不用意に傷つけてはならない。

 

そしてそれは、彼らのお説教においても気を付けること。

より効果的なお説教に、その配慮は欠かせないのだ。

 

 

今回は、生徒達のケンカに関するお話の続き。

より効果的なお説教方法について、お話させていただきたい。

 

~ 過去のバックナンバー ~

 

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触れてはならぬ、お説教時のポイント

触れてはならぬ、お説教時のポイント

 

生徒同士の優劣をつけない。

 

正直、そんなことは可能なのだろうか。

それはケンカの仲介で、結論をつけないことではないのか。

 

感情で争う、二人の生徒。

幼い彼らのケンカの目的は、やはり上下関係である。

 

 

いかにして相手に誤らせるか。

そしていかに、塾内での立ち位置を確保するか。

 

最終的な彼らの目的は、いわば地位

ケンカにより揺らいでいる、自身の地位を確立すること。

 

小学6年生における、同年代との集団行動。

コロニーとも表現できるその環境は、まさに自尊心そのものである。

 

 

その自尊心とは、生徒達にとって必須なもの。

自身の受験生活を成功させるためにも、守り通さなければらないものである。

 

自分が周囲にどう評価されているか。

そしてどうやったら馬鹿にされないか。

 

一見気にしすぎにも思える、それらの感情。

ただその感情は、生徒達には捨てられないものである。

 

 

彼らの自尊心を傷つけようものなら、それはもはや事故

繊細なサグラダファミリアを、TNTでふっとばすようなもの。

 

たとえそれが担当講師によるものでも、彼らの自尊心は傷つけてはならない。

いかにお説教が正論であっても、彼らの心には届きづらい。

 

 

そのため、この生徒同士のケンカでは。

私は彼らの自尊心を傷つける、優劣をつけてはならないのだ。

 

あくまでこのケンカが引き起こした事実だけを伝え。

彼らが仲良くなるメリットを、デメリットと共に理解させる。

 

これこそが、今回のケンカ仲介の最終目標。

どちらが正しいのかを意識させず、自身の行動だけを反省させる。

 

 

そんな針の穴を通すような、彼らへのお説教。

大人との論争とは異なる、講師からの一方的な意見。

 

ヒートアップした彼らを抑えるために、私は頭をひねりあげよう。

そしてこんなことを考えているうちに、残り時間もあとわずかだ。

 

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事実だけを聴かせ、意見を聞く

事実だけを聴かせ、意見を聞く

 

事実だけを聴かせる。

 

何が正しいか、何が間違っているか。

その方向で話し合っても、恐らく妥協点は見つからない。

 

私は数分間悩んだ後、一つの結論に到達した。

それはただ起きた事実だけを、抑揚をつけて伝えることである。

 

 

このケンカのスタートは、誰のどういう発言か。

そしてそれに対して、誰が何をしたか。

 

その結果、周囲はどんな雰囲気に包まれたか。

結果として、お互いは今どんな気持ちなのか。

 

 

一見すると冷徹にも思える、これらの事実。

これを時に感情的に、彼らに伝えてみてはどうだろう。

 

彼らに今できていないのは、自身以外の感情への配慮。

自分はこう思っている!だけでなく、周囲の感情への気配りである。

 

 

もちろんこれは、大人でも大変難しい発想。

ましてや自尊心が強い彼らが、自発的に考えることは難しいかもしれない。

 

ただ今回の和解は、最終的に相手の感情への配慮が欠かせない。

自尊心を傷つけず、相手への譲歩の気持ちを生み出させる。

 

ただ恐らく、この方法も感情的な言い争いは避けられない。

ただそれでもなお、熱を下げながらお話は進むはずである。 

 

 

ようし、まずは一つずつ進めていこう。

事情聴取の様な、堅苦しい雰囲気を出さないように。

 

まずは、ケンカのきっかけから聞いてみよう。

いきなり最高にヒートアップしそうな、地雷的な質問である。

 

 

「誰が何に対して怒ったの?」

 

私はそう、軽く質問した。

すると堰を切った流水の如く、彼らは意見をぶちまけ始めた。

 

最初は修二がイキナリdジョおsヴぉx…!!

いや大輔がssdヴぉdmvdkvこs!!!

 

……。

 

もうてんやわんやである。

我先にと自己防衛が始まり、もうてんやわんやである。

 

ここは一つ、ルールも設けよう。

まず一人ずつ話を聞かせ、そしてその間は絶対に話さない。

 

自分の意見を挟もうものなら、前回の凝視を行おう。

それによりルールを破ったという認識を、暗にぶつけよう。

 

ここからは、いかに話を聞かせるかという問題も含め。

自分自身もルールを守りながら、お話を進めていこう。

 

なかなか進まぬ、今回のお説教問題。 

それほどまでに、論争の激しい分野なのである。

 

~ 次回27回に続く ~