ねこやまローカボ日誌

美味しいご飯を気にせず食べたい、食べさせたい。だから厳選ローカボレシピを紹介させて。

中国旅行記11 桂林の絶品米粉と体力を削り倒す象山景区

桂林で出会った絶品米粉と、体力を削り倒す象山景区

 

中国の色彩。

 

それは想像を軽く飛び越える、不可思議な世界。そんな組み合わせがアリなのかと、自分の常識を疑ってしまう。

 

そんな色彩に出会ったのは、桂林・七星公園。陽朔から桂林に戻り、その公園に音連れた時のお話。

 

 

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桂林の絶品米麺と広大な象山景区

桂林市内行きのバス

 

バーキンのチラシに魅了されていると、玄関に送迎車が現れる。どうやら個々の宿泊場を回り、市内行きのバスの予約者を拾っているらしい。

 

早速乗り込むと、挨拶なしで運転手がアクセルをふかす。このまま市内に行くのかな?と疑うほどの、結構な速度オーバーだ。

 

桂林市内行きのバス

 

そして約5分もすると、桂林市内行きバス乗り場に無事到着。すると運転手は何も言わず下車し、近くの建物に猛ダッシュで消えていった。

 

あれ、どうしたんだろ?

 

そう不思議がっていると数分後、運転手は大変すっきりした顔で戻ってくる。う〇こだったのかな。(子供か)

 

彼の便意を勝手に察していると、バス近くに誘導員が現れる。そして荷物の少ない私たちは、すぐに選び放題の車内に通される。

 

桂林市内行きのバス

 

せっかくなので、一番後ろのベストな席をちゃっかり確保。その後は他の観光客もぞろぞろ乗り込み、車内はすぐに満タンになる。

 

バスはしばらく発車せず、なんだか少し手持ち無沙汰。せっかくだから、昨日買ったコレでも開けてみようかな。

 

しかしこの環境で、コレを食べてもいいのだろうか。この密閉空間の中、もしコレが激臭だったらどうするべきか。

 

昨日の臭豆腐の一件から、中国の珍味系は確かに香りがエグイ。もし開けた瞬間に危険を感じたら、即座にリュックにしまいこもう。

 

桂林市内行きのバス

 

そう考えながら、昨日買ったスルメをビリリ。すると意外に大人しい香りが広がり、ほっと胸をなでおろす。

 

そして一本取り出し、早速一噛み。するとその凝縮された旨みに、衝撃が走る。

 

旨い。噛みやすく沁みだし易く、すごく旨い。仄かな甘みに隠れた乾物の本気が吹き出し、まさに絶品だ。

 

こ、これは…!と海原雄山のような顔になり、思わずバカスカ食べ進める。もしここに日本酒があれば、国境を越えた飲み会が始まっちゃう。

 

前の座席の男性も、鼻で香りの発生源を探っている。もしかしたら食べたことがないかもしれないと思い、ちょっとあげようかな?と考える。

 

でもこれ、よく考えたら中国のスルメだ。コンビニでも普通に売ってるよね。

 

もちこもモグモグ食べながら、旅の写真をパラパラ眺める。残りの旅も約一週間、まだまだ見たい場所は盛りだくさんだ。

 

桂林市内行きのバス

 

バスは市内に向けて出発し、窓の外には街の光景が流れる。映画で見たような中国の光景に、思わず目も泳ぐ。

 

あのトラック山盛りの果物は、底の方は腐っていないのかなぁ。10個買ったら何個おまけしてくれるんだろ。

 

どうでも良い妄想と共に、カメラを連射。馴染みのない光景に出会うと、人は写真を撮りたくなるらしい。

 

桂林市内行きのバス

 

バスは陽朔を飛び出し、田舎道をひたすら走る。道は陽気な自転車乗りで溢れ、バスに触れそうでちょっと怖い。

 

しかも自転車専用道路も、綺麗に併設されている。中国人たちの自転車愛は、こんなところにも道を作ってしまったのか。

 

さらにこの国の子供達は、きっと毎日とんでもない距離を自転車移動するのだろう。強靭な立ち漕ぎで送迎バスと張り合う少年を見かけ、ふとそう思う。

 

桂林市内行きのバス

 

自転車少年の速度はだんだん低下し、バスはぐいぐい速度を上げる。すると目の前に、何やら建築中の寺院が現れる。

 

なぜ寺院?ここに新しく?

 

一体なぜこんなところに、巨大な寺院が建築されているのだろう。周囲にはもう沢山の歴史的な寺院があるのに、パチンコ屋さんを開く感覚なのかな。

 

不思議に思ってもちこに尋ねると、どうやらこれは高速の料金所らしい。さすがは中国、新しい料金所まで歴史的に仕上げるのか。

 

さらに建設中ということは、料金所のおじさんも新しく雇うのかな?やっぱり雰囲気重視で、白髭で仙人風の方を採用しちゃうんだろうな。

 

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格安で食べられる桂林の絶品米麺

風景を眺めていると、バスは直ぐに桂林市内に到着する。川下りでは4時間もかかったけど、バスだとあっという間だね。

 

桂林市内のバス停

 

しかし降ろされたのは、市内といっても端の端。これから徒歩かタクシーで、中心地に行かなくちゃいけないのか。

 

するとそのことを良く知るタクシー運転手が、バスの下車客に歩み寄る。市内まで30元でどう?と、ビシバシ勧誘しているご様子だ。

 

 

ただバスの最後部座席に座っていた私たちは、下車も最後。ほぼ全てのタクシーがお客を獲得し、市内に既に出発している。

 

…誰も声をかけてくれない。これは取り残されたか…。

 

もしや、歩くしかない?と唖然としていると、奥から一人の女性運転手が歩いてくる。どうやら彼女もお客さんを逃したらしく、いわばお仲間だ。

 

30元だ!20元だ!と懐を探り合い、結局20元で乗せてくれることに。修学旅行の班決めで溢れた仲間同志、仲良く桂林に向かいましょう。

 

桂林市内のバス停

 

桂林市内でいい?と訪ねられ、そこでおねがい!と伝える。すると彼女は、笑顔でアクセルをべた踏みする。

 

たばこをスパスパ吸いながらも、彼女の運転はとても綺麗。その運転の上手さに見とれていると、ご飯は食べたの?と訪ねてくれる。

 

そうか、ご飯か!まだスルメしか食べてないし、確かにすごく食べたい。

 

もちこの下調べによると、桂林では米麺(ビーフン)がB級グルメらしい。そのため米麺が食べたいんだと伝えると、じゃあいい店があるよ!と勧められる。

 

しかし12元の刀削麺ですら、既にかなりの価格破壊…。さらにB級グルメになると、どれほどお財布に優しいんだろ。

 

さらに日本でも麺系に精通した方の多い、タクシー運転手さんだ。その方々がお勧めするお店に行けるなんて、完璧なお膳立てだ。

 

任せておいて!とイケメンなセリフと共に、彼女はすいすい市内を進む。あそこは定休日だった!などと紆余曲折を挟みつつ、とあるお店に到着する。

 

桂林の絶品米麺
 

石〇米麺。(読めない)

 

絶対旨いと確信する、シンプルな目立つ看板。米麺一筋30年!といった雰囲気の、市内でも有名店らしい。

 

いい。すごくいい。店前に米粉が落ちてるのも、最高にいい。

 

運転手さんにお礼を伝え、お店に突撃。店内は確定申告時期の税務署並みに混雑し、座れる席は見つからない。

 

明らかに現地の人で全席は満タン、とっさに外のオープンテラスを確保する。ただ実際にはオープンテラスというより、秘密基地のようなワクワクする雰囲気だ。

 

店前にタクシーも続々と停まり、ドライバー達が続々に入店する。やはり運ちゃん行きつけのお店らしく、どんどんドライバーが集まってくる。

 

しかしこの混雑で、どうやってご飯食べるんだろ。中も一杯だし、外の席ももうないよ。

 

不思議に思っていると、彼らは鉄器の米麺(ビーフン)を抱えて、直ぐに出てくる。そしてこの青空を眺めながら、皆が驚異的な速度で食べ始める。

 

ズズズズズズ!!

 

カランカラン…。ガチャッ…ブーン…。(車の音)

 

僅か15秒。冗談でも誇張でもなく、それはあっという間の食事劇だった。

 

神隠しにも似た、小学校の給食小僧並みのハイスピード。味わう暇もないとは、まさにこのことだ。

 

もしや電車が止まったぁ!と、お仕事チャンスの連絡でも入ったのか。もしくは職種柄、速攻食べちゃうのが習慣になっているのかな。

 

しかし確かに、彼らがそそる米麺は無茶苦茶にそそる。きっとそのビジュアルに耐え切れず、一気に食べ尽くしたんだ。

 

桂林の絶品米麺

 

唖然としていると、店内からもちこが現れる。すかさず今見た驚異の光景を報告すると、んなわけないでしょ!とあしらわれる。

 

15秒は言い過ぎでしょ!と。絶対盛ったでしょ!と。

 

ほ、本当だって!マジであっという間に吸い込まれたんだって!

 

そう伝えても、ケラケラ笑われるばかり。初めてUFOを見た人も、こんなやり切れない気持ちだったんだ。

 

しかし目の前の米麺で、気持ちも一気に晴れやかに。こちらも注文してから30秒、超音速で完成した逸品だ。

 

桂林の絶品米麺

 

山盛り香味米麺。

 

ザーサイ、チャーシュー、キムチにネギ。さらには大量の太めの米麺が、鉄のボールに運ばれてくる。

 

なんて誘う見た目なんだ…。給食で出たなら、クラスの早食い自慢がお替りを狙うビジュアルだ。

 

大好物しか入っておらず、不味くなる要素が見当たらない。これがあの有名な、桂林の米麺なのか。

 

桂林の絶品米麺

 

そしてこれを、迷いなく混ぜ込む。周囲の先輩方に倣い、ちょっとこぼす勢いで混ぜる。

 

そして完全に味が合体したタイミングで、一気にすする。麺が食道ではなく、気管に向かう勢いで。

 

濃いめの具材が絡まり、ボス的旨味の叉焼がズドン。さらに食べ応えの半端ない米麺が、満足感を一瞬で引き上げる。

 

旨い…。

素晴らしく旨い…。

 

確かにこれは、15秒で食べ尽くす旨さだ。こ混ぜる間に貯まるはよ食べたいゲージも、もう我慢できません。

 

う、うまー!!と食べると、もちこもマッハで食べる。さすが運転手様のお勧め、ジモティに愛されるお店だ。

 

するともちこが、にやりと不敵な笑みを浮かべる。そしてこの米麺いくらだと思う?と、質問してくる。

  

でた。

 

これは大阪にいた時、何度も友人に聞かれたやつ。俗にいう、これ、おいくらでしょクイズだ。 

 

しかし私は、存じ上げている。この質問には、2つの暗黙のルールがあると。

 

 

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