ねこやまローカボ日誌

美味しいご飯を気にせず食べたい、食べさせたい。だから厳選ローカボレシピを紹介させて。

中国旅行記6 平遥の極寒リンタク・謎のコンビニ・謎の悪寒

極寒のリンタク・謎のコンビニ・体を包む謎の悪寒の巻

 

10月15日。

 

昨日の観光の疲れから、泥のように眠っていた。ベットの堅さも丁度良く、そのふかふか感に甘えていた。

 

そんな睡眠を楽しむ、深夜2時。息が止まるほどの爆音で、突如起こされた。

 

これは遅めの夏休みを使った、2週間の中国旅行記。皆様に少しでもお楽しみいただければ、最高に幸せです!

  

 

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平遥古城の寒朝と地獄の朝移動

平遥古城の寒朝と地獄の朝移動

 

ズガッシャーン!!!!!

 

あまりに突然の轟音に、一気に防衛本能の火が灯る。文字にすると非常にチープだが、それはもう度肝を抜かれる爆音だ。

 

何が起きたのか分からず、( ³ω³ )!?な表情で周囲を見渡す。部屋は真っ暗、さらにはコンタクトも外しており、視界はほとんどゼロ。

 

一瞬昨晩の学生たちが、中庭で花火でも始めたかと考える。もしくは受付に強盗が入り、何か鈍器で破壊されているのかと。

 

しかし慌てる私とは裏腹に、相方もちこはいたって冷静。なぜそんなにクールなのかと思ったら、寝ぼけ混じりでこう呟く。

 

蹴ってしもうた…。

 

その意味も分からず周囲を見渡すと、確かに何やら違和感を感じる。昨晩見た部屋の構図と、何かが少し違うのだ。

 

破壊された平遥古城のアメニティ

 

これがないんだ。

 

中国感を醸し出しまくっていた、この謎の置物。高そうな器が乗せられた、こちらの木製お茶グッズが行方不明なのだ。

 

慌てて部屋の電気を探しにベットを降りると、足裏にチクチク痛みが走る。これやりおったな!と思いながらも、必死で部屋の電気を探り当てる。

 

電気をつけると、そこには無数の陶器の破片が。一面足の踏み場もないほどの、部屋中危険地帯だ。

 

申し訳ねぇ…。と呟く相方いわく、どうやら寝ぼけて蹴ったらしい。そして木製茶器は宙を舞い、コンクリの床に叩きつけられたんだ。

 

そして茶器の生存数は、1/4。ざっと3つのお洒落茶器が、この度の蹴りで粉砕されてしまった。

 

ただ理由が分かれば、逆にほっと一安心だ。深夜の爆音の理由が分からないほうが、もっと怖い。

 

個人的には集団強盗や政治的暴動の方が、100倍恐怖である。ただ茶器を壊しただけなら、何とでもなるだろう。

 

そう考えながらスーパーの袋を使い、大きな破片を拾い集める。こういう類の破損事故は、意外と5分もあれば元通りになるもの。

 

破壊された平遥古城のアメニティ

 

しかしこの重量を蹴り落とすとは、一体どんな夢だったんだ。このベットで寝たから、カンフーの夢でも見たのかな。

 

そんな事を考えながら、再度布団にもぐり込む。朝2時に目覚めたことで、3時間もの二度寝を満喫できるんだ。

 

ちょっとお得感を感じつつ、もう一度目を閉じる。するとふと、一つの不安が沸き起る。

 

めっちゃ請求されたらどうしよう。

 

もし壊したことを素直に告げ、優しい受付おじさんが豹変したら。そんな小さな不安が、段々と現実的なイメージに変化する。

 

もしこの破壊した茶器が、とんでもなく高価な物だったら。いや1泊1500円の破格の宿賃からして、それはあまり考えらないか。

 

より可能性のあるパターンとして、めっちゃ高値なのに!と言い張られたら。その場合、私にはそれを否定する方法が全くない。

 

1個1000元だよ!と言われたら、もはやそれまで。素直に3000元を支払い、早急に駅へ向かわなければならない。

 

そんな最悪のシナリオ、有りえるかな…。いやそもそも、この茶器の相場が全然分からない。

 

ただ仕方がないと言えば、仕方がないのも事実。事実割ってしまったのだから、勉強料としてお支払いしよう。

 

そう考えてもう一度布団に入り、再度2度寝を楽しんだ。ちなみにもちこは既に、楽しい夢の中である。

 

恐怖のチェックアウトとおじさんの笑顔

恐怖のチェックアウトとおじさんの笑顔

 

そんな不安を抱えた、朝5時半。私たちは準備を済ませ、受付にビクビク向かう。

 

受付には誰もおらず、呼び鈴を押すと受付のおじさんが現れる。パジャマ姿で寝癖も凄く、起こしてゴメンネという気持ちに包まれる。

 

さらにもう一つ、ゴメンネをしなくてはいけない。すかさず壊した茶器について、精いっぱい謝罪する。

 

実は、寝ぼけて茶器蹴っちゃったんだ。んで、3つほど壊しちゃったんだ。

 

損害金は1000元か500元か、はたまた未知なる金額か。心臓をバクバクさせながら、おじさんに謝罪の意思を存分に伝える。

 

するとおじさんは、意外にキョトン顔。何をそんなに謝っているのか、良く分からない雰囲気だ。

 

彼はポリポリ頭をかき、まだ目も覚めてない。そして割れたお茶碗を見ると少し考え、申し訳なさそうに呟いた。

  

…50元くれる?

 

思いがけない返答に、一瞬聞き間違えたかと疑ってしまう。しかし聞き間違いどころか、別にいいんだけどねwと笑ってくれる。

 

どうやらやはり、非常にお安い茶器だったご様子だ。そしておじさんは、そのことを嘘偽りなく教えてくれる。

 

なんとお優しい…。

 

こんなに無防備な私達に、おじさんは何も攻撃してこない。むしろ気にしないでね!と、パジャマ姿で励ましてくれている。

 

もしかしてぼった〇られる?そう考えた、心の荒んだ私を許して欲しい。

 

日本でお困りの中国の方に出会ったら、全身全霊でサポートしよう。そしてその時は、ご飯の一食でもご馳走させていただこう。

 

もう実際は3000元を支払うつもりだったため、何やら気分はお金持ち。決してお金が増えたわけではないが、心と財布に余裕が生まれてくれた。

 

悩みも解決、心も一気に晴れ模様だ。じゃあ荷物を背負い、本日の旅を開始しよう。

 

そんな本日のコースは、平遥古城 →西安北 →鄭州東。二回の新幹線乗り換えを必要とする、この旅初めての超長距離移動だ。

 

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平遥古城のタクシー探しと地獄のリンタク

平遥古城のタクシー探しと地獄のリンタク

 

想像通りの寒空を、昨晩購入したマフラーを首に巻いて歩く。手持ちで最も防寒力の高い、これぞ現状の最暖装備だ。

 

吐き出す息も白く、氷点下ではないかと感じるほど。しかしこの寒さの中、何とか7時には平遥古城駅に辿り着きたい。

 

その手段は、歩きかタクシー。時間と寒さを考慮すると、どうやらタクシー1択かな。

 

この極寒の寒空を長時間歩くなど、まさに自殺行為。今回の旅では、体調管理もすごく大切だ。

 

周辺を見渡し、タクシーっぽい車両を懸命に探す。ただ早朝6時台と言うこともあり、なかなか見当たらない。

 

さらに街の中心街に向かう途中で、一人のおじさんが現れる。なになに?困ってんの?と話しかけてくる姿は、熟練ナンパ師のようである。

 

どうやら彼は二輪バイクを改造した、リンタクドライバー。そしてそんな彼が、風通しの良さそうな愛車へ乗車を薦めてくる。

 

 

~旅の続きは電子書籍で!~

 

第6話のお試し読みは、こちらまで。

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